追い焚きで温まらないときは掃除でなおる?原因と対処法を徹底解説

「追い焚きをしているのにお風呂のお湯がなかなか温まらない」と感じた経験はありませんか。こうした症状は、給湯器の故障だけでなく、浴槽の循環フィルターや配管の汚れが原因になっているケースも少なくありません。
この記事では、追い焚きで温まらない原因や掃除による解消方法、改善しない場合の対処法までわかりやすく解説します。
追い焚きしても温まらない現象は掃除すればなおる?
追い焚きをしているのに風呂のお湯がなかなか温まらない場合、給湯器の故障を疑う人も多いでしょう。しかし実際には、浴槽の循環フィルターや内部配管に汚れが蓄積していることが原因となり、循環機能がうまく働いていないケースも少なくありません。
まずは風呂釜の仕組みを理解し、簡単に確認できる部分からチェックすることが大切です。
まずは循環フィルターをチェック
追い焚き機能は、浴槽のお湯を一度吸い込み、給湯器の内部で再加熱してから再び浴槽へ戻す「循環型」の構造になっています。このとき重要な役割を担うのが、浴槽の吸い込み口に設置されている循環フィルターです。
フィルターは、皮脂や髪の毛、細かなカスが内部へ入り込むのを防ぐ部品です。もしフィルターに汚れやゴミが付着していると循環が妨げられ、湯温が上がりにくい症状が出る場合があります。
まずは浴槽のアダプター部分にあるフィルターを外し、汚れや水垢がないか確認してみましょう。
汚れていたら循環フィルターを掃除
循環フィルターに皮脂汚れやカスが付着している場合は、取り外して掃除することで症状が解消することがあります。フィルターは多くのメーカーで簡単に外せる構造になっており、風呂掃除の一環として定期的に清掃しておくことが大切です。
掃除の際は、ゴム製の手袋を着用しスポンジや柔らかいブラシを使い、市販の洗剤で付着した水垢や汚れを丁寧に除去しましょう。除菌効果のある洗剤を使うと、雑菌やカビの繁殖を防ぎやすくなります。
場合によっては配管も掃除
循環フィルターがきれいでも温まらない場合は、浴槽と給湯器をつなぐ配管内部に汚れが蓄積している可能性があります。追い焚き配管には皮脂や入浴剤の成分が付着しやすく、放置すると雑菌やレジオネラ菌が繁殖する原因にもなります。
特に硫黄系や粒子の多い入浴剤は、配管やセンサーに悪影響を与えることがあるため注意が必要です。配管掃除には、追い焚き用の専用洗浄剤や過炭酸ナトリウムを使った洗浄方法がよく知られています。
配管内部に汚れが蓄積すると、風呂のお湯から臭いが発生する原因になることも少なくありません。
浴槽にお湯を張り、洗浄剤を入れて追い焚き機能を作動させることで内部の汚れを洗浄できます。定期的なクリーニングを行うと、追い焚き機能の不具合予防にもつながるでしょう。
自分で掃除が難しい場合は、ハウスクリーニング業者に配管洗浄を依頼する方法もあります。
掃除をしても温まらない場合に考えられる原因と対処法
循環フィルターや配管を掃除しても、追い焚きで温まらない場合は、給湯器本体や設備の不具合が関係している可能性があります。
設定ミスや一時的なトラブルで解消するケースもありますが、部品の劣化や系統の問題が原因となることもあるため注意が必要です。
ここでは、掃除をしても症状が改善しないときに考えられる主な原因と対処法を解説します。
給湯器の劣化または故障
追い焚き機能が正常に働かない場合、給湯器本体の劣化や部品の故障が原因となっている可能性があります。一般的に給湯器の寿命は約10~15年とされており、長年使用していると内部のセンサーや電装系、燃焼系部品に不具合が生じやすくなります。
症状としては湯温が上がらない、エラー表示が出る、追い焚きが途中で止まるなどが挙げられるでしょう。
修理費用は故障箇所によって異なりますが、主な目安は次の通りです。
- 燃焼系部品の修理:7,000~10,000円
- センサーや電装系部品の修理:10,000~30,000円
- 複数の部品が故障している場合:30,000円以上になる場合あり
年数が経っている場合は修理だけでなく、本体交換も検討するとよいでしょう。給湯設備のリフォームとして、給湯器を交換する家庭も少なくありません。
リモコンの温度設定
意外と多い原因の1つが、リモコンの温度設定です。追い焚き機能は設定された温度まで湯温を上げる仕組みのため、設定温度が低い場合は「温まらない」と感じることがあります。
特に家族がそれぞれ浴室リモコンを操作している家庭では、知らないうちに設定温度が変更されているケースも少なくありません。また、保温機能が働いている場合は湯温が一定以上上がらないこともあります。
まずは浴室やキッチンのリモコンを確認し、現在の設定温度や自動・追い焚きモードの状態をチェックしましょう。メーカーによって操作方法が異なるため、詳しくは説明書を確認すると安心です。
一時的な誤作動
追い焚き機能が突然うまく動かなくなった場合、一時的な誤作動の可能性も考えられます。給湯器は電気制御によって動作しているため、電源の瞬断やセンサーの誤検知などが原因で正常な動作ができなくなることも少なくありません。
このような場合は、リモコンの電源を入れ直す、または給湯器のリセット操作を行うことで症状が解消するケースがあります。メーカーによってリセット方法は異なりますが、電源の入れ直しやブレーカーの確認で改善することもあるでしょう。
ただし、誤作動が何度も発生する場合は内部部品の劣化が疑われるため、専門業者による点検やメンテナンスを検討してください。
水位不足による安全装置の作動
浴槽の湯量が少ない場合、追い焚き機能の安全装置が作動して温まらなくなることがあります。追い焚きは浴槽のお湯を循環させて再加熱する構造のため、循環口より水位が低いと正常に循環できません。
この状態で無理に運転すると、空焚きのような状態になる可能性があるため、多くの給湯器には安全装置が備わっています。湯量が不足しているとセンサーが反応し、追い焚き機能が停止する場合があります。
追い焚きが作動しないときは、まず浴槽の水位が循環口より十分上にあるか確認しましょう。湯量を増やすだけで症状が解消するケースもあります。
凍結防止ヒーターの作動不良
寒い季節には、給湯器や配管の凍結を防ぐために凍結防止ヒーターが作動します。しかし、このヒーターが正常に働かない場合、配管内部の水が冷えすぎて追い焚きの循環がうまくいかなくなることがあります。
特に屋外に設置されている給湯器では、冬場の低温によって配管が凍結しかけるケースも少なくありません。
凍結が原因で湯温が上がらない場合は、時間を置くことで自然に解消することもありますが、繰り返し起こる場合は点検が必要です。凍結防止ヒーターや配管の状態を専門業者に確認してもらうと安心でしょう。
電気または水道管の問題
給湯器のトラブルは、本体だけでなく電気や水道の系統が原因の場合もあります。
例えば電源供給が不安定な場合、追い焚き機能が正常に作動しないことがあります。また、水道管の詰まりや水圧の低下によって循環がうまく行われないケースも珍しくありません。シャワーや水栓の水量が極端に弱い場合は、水道管側の問題が疑われます。キッチンやトイレなど他の水回りでも水量に異常がないか確認してみましょう。
原因が特定できない場合は、専門業者に点検を依頼することをおすすめします。
また、ブレーカーの不具合や電源コードの接触不良によって給湯器の動作が不安定になる場合もあります。家庭内の電気設備や水道設備に異常が見られる場合は、早めに点検を受けることで大きなトラブルの予防につながるでしょう。
追い焚き機能の不具合を防ぐには?
追い焚き機能のトラブルは、日頃のメンテナンスによって予防できるケースも少なくありません。家庭でできる基本的な掃除や使い方を見直し、トラブルを未然に防ぐ方法を紹介します。
循環フィルターや配管の定期的な掃除
追い焚き機能を快適に使い続けるためには、循環フィルターや配管の定期的な掃除が重要です。浴槽のアダプター部分にあるフィルターには、皮脂や石けんカスなどの汚れが付着しやすく、放置すると循環が悪くなり湯温が上がりにくくなることがあります。
フィルターはスポンジや洗剤で洗い、浴槽の排水口まわりもあわせて掃除しておくと汚れの蓄積を防ぎやすくなります。カビや雑菌の繁殖を防ぐためにも清潔な状態を保ちましょう。
また、配管内部には入浴剤や皮脂の成分が蓄積するため、専用洗浄剤や過炭酸ナトリウムを使った洗浄がおすすめです。
目安として、フィルターは月1回、配管は数か月に1回程度掃除すると予防につながります。
使用する入浴剤の成分の確認
入浴剤は、リラックス効果や保温効果を高める便利なアイテムですが、種類によっては追い焚き機能に影響することがあります。硫黄成分を含む入浴剤や粒子の多いタイプは、配管やセンサーに付着しやすく、不具合や故障の原因になる場合があります。
メーカーによっては、使用できる入浴剤の種類を説明書で指定しているため、事前に確認しておくと安心です。追い焚き機能を使う家庭では、循環型の風呂に対応した専用タイプを選ぶとよいでしょう。
入浴剤を使った日は、配管や風呂釜に汚れが残らないよう軽く洗浄しておくと、トラブル予防につながります。
追い焚きで効率的に温めるポイント
追い焚き機能を効率よく使うためには、設定温度や保温の工夫が大切です。ちょっとした使い方の違いで湯温の上がり方や保温効果は変わります。
ここでは、家庭でも簡単に実践できる追い焚きの効率的な使い方を紹介します。
季節によって設定温度を調節する
追い焚きで効率よく風呂を温めるためには、季節に応じて設定温度を調節することが重要です。
冬場は外気温や浴室の温度が低いため、設定温度が低いと湯温がなかなか上がらない場合があります。一方、夏場は気温が高いため、必要以上に高い温度設定にするとエネルギーの無駄につながることがあります。
家族の入浴時間や浴槽の湯量を考慮しながら、適切な温度に調整しましょう。給湯器の保温機能や自動機能をうまく活用すると、追い焚きの回数を減らすことにもつながります。冬場は浴室や脱衣所をエアコンなどで暖めておくと、浴槽の湯温低下を防ぎやすくなります。
浴槽に入らないときはフタをする
浴槽にフタをするだけでも、お湯の保温効果は大きく変わります。フタをせずに放置すると、バスルーム内の空気との温度差によって湯温が徐々に下がり、追い焚きの回数が増えてしまいます。
特に、冬場の風呂場では熱が逃げやすいため、入浴しない時間帯はフタをしておくことが大切です。保温効果が高まれば、追い焚きの回数が減り、給湯器の負担軽減にもつながります。結果として電気やガスの使用量を抑えることにも役立つでしょう。
追い焚きで温まらないときの注意点
追い焚きでお湯が温まらない場合は、原因を早めに確認することが大切です。放置すると給湯器や配管の不具合が悪化するおそれがあります。
追い焚きが温まらないときに知っておきたい注意点は、次の通りです。
温まらない状態を放置しない
追い焚きしても湯温が上がらない状態を放置すると、給湯器の不具合が悪化する可能性があります。
循環フィルターや配管の汚れが原因の場合でも、長期間そのままにしておくと内部に皮脂やカスが蓄積し、雑菌やカビの繁殖につながることがあります。また、給湯器のセンサーや部品に負担がかかり、故障のリスクが高まることも考えられるでしょう。
追い焚き機能に異常を感じた場合は、まず浴槽のフィルターや配管の状態を確認し、必要に応じて掃除や点検を行いましょう。
給湯器の保証内容を確認する
給湯器のトラブルが疑われる場合は、保証内容を確認することも重要です。多くのメーカーでは本体保証が数年間設定されており、保証期間内であれば修理費用が抑えられる可能性があります。購入時の保証書や説明書を確認し、どのような不具合が保証対象になるのかを把握しておきましょう。
また、販売店や施工業者によっては独自の延長保証やメンテナンスサービスを用意している場合もあります。保証制度を上手に活用することで、修理費用の負担を軽減できることがあります。
無理せず業者を頼る
掃除や簡単な点検をしても追い焚き機能の不具合が改善しない場合は、無理に対処しようとせず専門業者に相談することが大切です。給湯器の内部構造は複雑で、無理に分解や修理を行うと故障を悪化させるおそれがあります。
特に電気系統や燃焼系のトラブルは安全面にも関わるため、専門知識を持つ業者による点検が必要です。症状が続く場合は、早めにメーカーや修理業者に連絡し、適切な点検やメンテナンスを依頼しましょう。
追い焚きしても温まらないときの掃除に関してよくある質問
追い焚き機能が温まらないときは、掃除で改善するのか、修理が必要なのか迷う人も多いでしょう。ここでは、よくある疑問をわかりやすく解説します。
定期的な掃除とメンテナンスを心がけよう
追い焚きで温まらない場合、必ずしも給湯器の故障とは限らず、浴槽の循環フィルターや配管に蓄積した汚れが原因になっていることも少なくありません。まずはフィルターや配管の掃除を行い、汚れやカスを除去することが大切です。
それでも症状が改善しない場合は、給湯器の劣化や部品の不具合が考えられるため、早めに点検や修理を検討しましょう。
日頃から定期的な掃除とメンテナンスを心がけることで、追い焚き機能のトラブル予防にもつながります。
